開発実績 - CMS(コンテンツ管理システム) 
代理店向け商品情報提供サイトの構築 
商品情報や技術情報などを代理店向けに提供するサイトを、CMSを使って構築しました。
このサイトは、代理店の担当者が商品の販売やサポートを行なうために必要な情報を提供するためのもので、かなり大きなサイトになっています。
このような大規模サイトのページを更新していくためには、CMSは必須のシステムと言えます。

 ページ数: 約10,000 (内 技術関連ページ数: 約8,000)
 主なページ:
  ・商品情報ページ
  ・価格表(商品、オプション、サポートなど) - 代理店向けの仕切り価格含む
  ・技術情報ページ
  ・FAQ、問い合わせ受付ページ
  ・その他

代理店向けですので、ログインした方しかページを参照できません。また、ログインした方の権限により、アクセスできるページが制限されます。価格表については、代理店ごとに異なる仕切り価格が表示されるようになっています。
既存のCMSパッケージを利用 
大規模なサイトだけに、既存のCMSパッケージをベースに開発しました。
CMSパッケージの開発元との共同開発です。
開発作業の大きな柱としては、
・基幹システムからのデータ取り込み
・ページの追加や変更
のふたつです。

[基幹システムからのデータ取り込み]
基幹システムからのデータ取り込みについては新規の開発になるため、基幹システムから抽出されたデータをいかにCMSパッケージのデータベースにマッピングさせるかがポイントでしたが、それほど大きな問題もなく移行できました。問題といえば、基幹システム側のデータ項目について「そのデータ項目の内容が明確になっていない」ことでした。
長年使ってきたシステムにはよくあることですが、機能追加や改修を繰り返してきたシステムでは仕様書の更新がきちんと行なわれていないことが多く、担当者も変わっているために「最新状態がどうなっているかがわからない」という状態なのです。今回は実際のデータ内容を確認しながら、問題ないことを確認しました。

[ページの追加や変更]
もうひとつのページの追加や変更については、画面テンプレートの追加や修正で対応しました。
新規の開発とは異なり既存のCMSパッケージをベースにしていますので、そのCMSパッケージの仕組みを調査しながらの作業となりました。機能の追加や変更でも、パッケージ自体の仕様による制限があったり、時にはパッケージのバグに悩まされながらもなんとか最終的な機能を完成させることができました。
このシステムは、いまでもお客様のサイトとして現役で稼働しているシステムです。

運用後の対応 
無事に運用が始まると、色々な問題が出てきます。
たとえば、
・運用を開始したばかりなのに出てくるお客様からの仕様変更
・しっかりテストしたはずなのに出てくるバグの数々
・仕様書に記述して確認したはずなのに、送られてくるデータ形式が違う
などなど。
いずれも、システム開発には付きものです。
この開発では上記のような問題は発生したものの、それほど深刻な問題もなく、システム開発としては順調に運用が始まったといえます。そのため、その後の長期の安定稼働に結びついたのかも知れません。

とはいえ、システムの長期稼働では別の問題が発生することもあります。このシステムのディスク容量は5年間の稼働を見込んで計算していましたが、その期間を超えて稼働したため見込んでいたデータ容量を超えてしまい、ディスクの増設が必要となってしまいました。
5年も経過するとサーバのハードウェアもかなり進歩しますので、この機会にサーバの入れ替えを実施しましたが、移行すべきデータ量も大量ですので、データ転送だけでもかなり時間がかかりました。
特に、この機会にサーバを設置しているデータセンターも変更したため、ネットワーク経由のデータ転送となってしまったことも原因の一つです。

また、データベースの領域が不足するという事態も発生しました。
通常、データベースの領域は十分なサイズを確保しますし、データベース自身に領域の自動拡張機能があるためめったに発生しないのですが、さすがに10年近い稼働を行なっているために自動拡張もMAXに達してしまい拡張できなくなってしまったのです。

システムが長期間安定稼働すると、お客様も簡単な保守くらいはご自身で行なうようになってきます。 システムやプログラムを多少でもわかる方なら「ちょっとやってみようか」という気になるようです。
お客様ご自身がお客様のシステムを保守するというのは、私としては好ましいことだと思いますが、慣れるまでは注意が必要です。実際に、お客様が間違って必要なファイルをごっそり消してしまったこともありました。

システムは運用後の保守をしっかりすることで長くお使いいただけますが、長くなればそれなりの問題もでてくるもの。
注意しておきたいですね。
開発秘話 : オフショア開発でのバグ 
オフショアでのシステム開発について、実際に発生したオフショアならではのトラブルについてご紹介いたします。
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